【大予想】大河ドラマ、今年は【明智光秀】で挽回なるか?

【大予想】大河ドラマ、今年は【明智光秀】で挽回なるか?

昨年の大河ドラマ「いだてん~東京オリンピック噺」は年中通して不調で終わった。10月13日には大河ドラマ史上最低となる3.7%を記録してしまいました。クドカンこと宮藤勘九郎さんの奇抜な作風が受けて一部の熱狂的なファンは集めたものの、最終回まで二桁に浮上することは叶いませんでした。

★参照⇒大河ドラマ「いだてん」が面白くない理由

そんなこともあり、ドラマファンは今年の大河ドラマ「麒麟がくる」の出来に注目しています。「2020年の大河は、面白い大河なるのか?」そこで、今回はこの大河59作目の期待値を、大胆に予想してみたいと思います。

まず、結論をズバッと申しますと…

今年の大河ドラマ、平均視聴率16%は取れる!

その根拠について、これから3つのポイント(「時代と主人公」、「主役俳優」、「原作」)から分析していきます。

歴代大河ドラマの傾向は?

大河ドラマは、1963年の「花の生涯」(主演:尾上松緑)から、ことしの「いだてん」に至るまで58作品が放送されました。そのなかで平均視聴率ベスト1は、1987年の「独眼竜正宗」(主演:渡辺謙)で39.7%です。

ただ、時代の推移と共に、娯楽が増え多様化しています。それに伴い“テレビの地位”も低下しているので、単純に過去の数字と近年の数字を比較することはできません。そこで、今回は2001年以降の作品を比較対象にしたいと思います。

以下が2001年以降の19作品です。タイトルと合わせて「舞台となる時代」、そして「主人公となった人物」を併記しました。

放送年タイトル舞台主人公平均視聴率
2001年北条時宗鎌倉時代北条時宗18.5
02年利家とまつ戦国時代前田利家・まつ22.1
03年武蔵MUSASHI戦国・江戸宮本武蔵16.7
04年新選組!幕末近藤勇17.4
05年義経平安・鎌倉源義経19.5
06年功名が辻戦国時代山内一豊・千代20.9
07年風林火山戦国時代山本勘助18.7
08年篤姫幕末天璋院(篤姫)24.5
09年天地人戦国時代直江兼続21.2
10年竜馬伝幕末坂本竜馬18.7
11年戦国時代江(徳川秀忠側室)17.7
12年平清盛平安・鎌倉平清盛12.0
13年八重の桜幕末・明治新島八重14.6
14年軍師官兵衛戦国時代黒田官兵衛15.8
15年花燃ゆ幕末杉文(松陰妹)12.0
16年真田丸戦国時代真田信繁(幸村)16.6
17年おんな城主・景虎戦国時代井伊直虎12.8
18年西郷どん幕末西郷隆盛12.7
19年いだてん明治~昭和金栗四三・田畑政治8.3*
20年麒麟がくる戦後時代明智光秀?

*第42回まで

まず<物語の舞台となる時代>から

2020年の「麒麟がくる」の舞台は「戦国時代」になります。それも今回は、織田信長を中心に、各地の有力大名が群雄割拠した-

日本史の中でも一番面白い時代です。

2001年以降の大河ドラマで「戦国時代」が舞台になった作品(「武蔵」を含む)は全部で9作品。全体のほぼ半数を締め、大河ドラマで頻繁に取り上げれられる時代と言えると同時に、比較的数字が取れる時代とも言えます。実際、3作品が20%を超え、平均でも18.1%を上げています。

また視聴率が振るわなかった「武蔵」(平均視聴率16.1%)はとりあえず戦国時代が舞台ですが、武芸者・宮本武蔵を描いたもので、いわゆる戦国武将が主演ではなかったので、異質を言ってもよいでしょう。

一方、最近の戦国時代ものである「真田丸」(16.6%)、「おんな城主・景虎」(12.7%)は、平均を下回っています。特に「真田丸」は評判は良かった割に、数字が取れませんでした。これは、大河ドラマ離れが時代と共に徐々に進んでいる現象を見て良いでしょう。(時代劇ドラマ自体が、テレビで少なくなっています)

どちらにしても、 「麒麟がくる」は、戦国時代の初期から始まり、信長のサクセスストーリーと並行して物語が展開していくので、後半になればなるほど盛り上がっていくと予想されます。

次に<主人公となる人物>について

「麒麟がくる」の主人公は明智光秀です。歴史上の知名度はある程度ありますが、信長など超有名な人物に比べると、脇役的存在なのは否めません。2001年以降の作品で見ると、「利家とまつ」の前田利家「功名が辻」の山内一豊よりは、歴史上の知名度が上ですから、求心力はそこそこあるかと思います。

★参照⇒「2分で分かる明智光秀の生涯」

ただ、気になるのは人物のイメージです。

光秀は、織田信長の片腕ともいえる家臣でありながら、本能寺の変で謀反を起こし、ライバルの豊臣秀吉に打たれるという「裏切り者」のイメージが付いている武将です。

ドラマを通して、人物はけして悪い訳ではなかったという話になると思いますが、それでもネガティブなイメージは付いて回るでしょう。過去の19作品で、同じような主人公は、「平清盛」(主演:松山ケンイチ)の平清盛がいます。この作品の視聴率の悪さは芸能のトップニュースになるほどで、それ以降の大河低迷のキッカケを作ってしまいました。

もし、日本史でのイメージを覆し、光秀を単に「ないがしろにされてキレた部下」ではなかったことを視聴者に納得させられれば、逆に魅力的な人物になるかもしれません。

主演俳優の集客力は?

視聴者がドラマを見る場合、物語と同じぐらい重要なのが、

「誰が主役を演じるのか?」

ということです。大河ドラマの主役をには、基本的に「一定の演技力ある俳優」または「その時、勢いがある俳優」が抜擢されれているようです。

「麒麟がくる」で主役を演ずるのは、長谷川博己さんです。2010年のNHKドラマ「セカンド・バージン」でブレイク。その後も確かな演技力でコンスタントにドラマに出演し、最近では映画「シン・ゴジラ」で主役を演じました。

長谷川さんの印象はどちらかというと地味。今一つ線が細く、「華」がありません。ただ、大河ドラマでは彼のようないわゆる“演技派”を主役に抜擢するケースが多々あります。

ここ10年で、彼のようなタイプには、「風林火山」の内野聖陽さん「天地人」の妻夫木聡さん、そして「西郷どん」の鈴木亮平さんなどがいます。前の2作品の視聴率はまずまずでしたが、「西郷どん」の方は12.7%と芳しくありませんでした。ただ演技の話の前に、鈴木さん=西郷隆盛というイメージに違和感があったことが響いたようです。(大河ファンにとって、西郷さん=西田敏行さんです)

しかし、演技力だけでなく親近感もあった方が良いわけで、NHKも昨年10月期の朝ドラ「なんぷく」で長谷川さんを主人公の夫役にキャスティングし、露出を増やしたのもその辺の事情がある様に見受けられます。

肝心なのは、やはり原作。

一定のファン層がいる大河ドラマでも、やはり物語そのものに魅力がなくては話なりません。その意味で、原作・脚本が誰の手にかかるかは、やはり重要なファクターです。「麒麟がくる」は、

池端俊策さんのオリジナル脚本。重厚なドラマが期待できます。

大河ドラマでは以前「太平記」を担当した池端さん。その作風は、単に物語を展開するだけでなく、登場人物の心情を奥深く描く、芸術肌の脚本家です。時に人間の暗部を怖くなるぐらい炙りだすこともあります。

そのな池端さんは、これまでテレビ・映画史上に“爪痕を残す”作品を手掛けています。代表的なところでは、

  • 「私を深く埋めて」(TBS)
  • 「イエスの方舟」(TBS)
  • 「羽田浦地図」(NHK)
  • 「夏目漱石の妻」(NHK)
  • 「復讐するは我にあり」(映画)

池端さんの巧みかつ意味深な脚本を演出陣がうまく汲み取って映像化すれば、目の肥えた大河ファンを十分に満足させられるドラマに仕上がるのではないでしょうか。そういう意味で、登場人物の描き込みが淡泊だった「いだてん」に幻滅した視聴者は、「やはり大河はこうでなければ」とほくそ笑むのではないでしょうか。

「麒麟がくる」を押し上げる一番の力とは?

以上、大きく3つのポイントから、「麒麟がくる」の可能性を予測してみました。どれも大河ファンを呼び戻す大きな力になると考えられます。しかし、こられの要素に加えて、忘れてはならない事実がもう一つあります。それは・・・

「1年間、いつもの大河を見せて貰えなかった」という事実。

大河ドラマのファンにとって、毎年、日曜の夜8時には、大河ドラマを見ることがマインドセットされているわけです。それが、「いだてん」によって、1年間、お預けを食わされたわけです。

そして今年1月。いつもの大河ドラマが1年ぶりに復活し、それも定番の「戦国時代」ということになれば、多少の出来はともかく、視聴者が集まるのは間違いありません。

ただ、一つ気になるのは、NHKが今年から始めようとしているネット配信です。もし、大河ドラマもネット同時配信されることになれば、視聴者増加がそのまま視聴率に反映されるか疑問が残るところです。

そういうことも踏まえると、初回は20%を超えてきても、平均すると20%の大台は難しいと言わざるを得ません。結論としては「麒麟がくる」の平均視聴率は、16~18%ぐらいになるのでないでしょうか。■