腿の【しびれ】や【痛み】は、【帯状疱疹】かもしれない?

腿の【しびれ】や【痛み】は、【帯状疱疹】かもしれない?

何の予兆もなく「腿がしびれるようになった」。または、特に激しい運動をしていないのに、「腿が痛い」という経験はありませんか?もし、あなたが40歳以上で、明らかに「オジサン」だとしたら、その原因は・・・

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

の可能性があります。「帯状疱疹」とはいったい何なのか。何が原因なのか。そして、どうしたらいいのか。今回は、それらの疑問について、体験を交えつつご説明したいと思います。

しびれ、痛み、そして疱疹が発生

週末に一泊で鎌倉に出かけた後でした。朝起きてみると、腿全体がしびれていたのです。「たぶん、旅行の時の無理がたたって筋肉か筋を痛めのだろう」と思い、液状のアンメルツをぬってその日は様子を見ました。

ところが、その夜中、腿が痛くて目が覚めてしまったのです。昼間ならば我慢できる程度の痛みですが、熟睡することができません。「これは神経痛だな」と自己診断し(これは間違ってはいなかったが)、なすすべもなく鎮痛剤を服用。なんとか寝ることはできました。

それから2~3日、症状は一向に良くなりません。それどころか、腿の所々が赤く腫れあがり痛みはひどくなるばかり。遂にはそこから点々と「できもの」、つまり「発疹」が出現。 これはいけないと、近くの整形外科に出向いたわけです。

赤く腫れたところから、なんと発疹が!!

痛みと発疹の原因、驚きの診断

医師に症状と経過を話すと、笑みを浮かべながら原因を明かしてくれました。「これは腰とか関節と何も関係ありません、原因は・・

水ぼうそう』です。

「水ぼうそう」という懐かしい響きと共に、「『水ぼうそう』は子供の頃に終えたはずですけど?」という疑問が頭に浮かびましたが、医師はそれを察するように説明を続けました。

正確に言うと「帯状疱疹」(たいじょうほうしん)です。

この後の医師の解説を簡単に要約すると次の通りです。

  • 水ぼうそうは、こどもの頃にかかり、一旦は治っても、ウィルス( ヘルペスウイルス )は体内の神経節に潜伏する。
  • それが加齢、またはストレス、疲労などによって抵抗力が下がると、再び活性化。
  • 周りの神経や皮膚に伝わり、痛みや発疹を起こす。
  • また症状は、体の片側に発症する。

帯状疱疹の治療は

診察後に薬が処方されました。それは3種類の飲み薬と、塗り薬。

  • バラシクロビル錠・・・ヘルペスウイルスに作用して増殖を抑えて、ヘルペスや帯状疱疹、水痘症の治療に用いる薬。
  • ジクロフェナクNa錠・・・痛みや炎症をやわらげる薬。熱を下げる作用もあり。
  • レバミピド錠・・・胃粘膜の血流を良くしたり胃の粘液を増やすことで粘膜を保護するので、胃潰瘍、胃炎の症状を改善する。
  • ベシカムクリーム・・・温疹や皮膚の炎症を抑える塗り薬。

上段:左から バラシクロビル錠、ジクロフェナクNa錠、レバミピド錠
下段:ベシカムクリーム

これらを薬を毎食後に飲み、塗り薬を腫れたところに適時ぬるというお達しです。「発疹と腫れは1週間程度で引くが、黒い跡がしばらく残るが心配ない。しびれは長い場合は1か月も引かないことがある」という話。少し厄介です。

診療を受けた後に思ったことは、少しでも症状に疑いを持った場合は、できるだけ早く医師の診断を受けるということです。それを怠ると、さらに厄介なことになるそうです。

病院では、帯状疱疹になってから3カ月程度痛みが継続する場合に、帯状疱疹後神経痛と診断されます。その場合は、内服薬などによる治療が必要となりますが、痛みが数年間も続くことがあるので、注意が必要です。

出典:オムロン公式サイト

さらに、別の記事でも紹介したように、小生は緑内障も抱えています。

【緑内障】後悔しない対処法~眼科の治療、そして手術は?

翌週、行きつけの眼科に、帯状疱疹の影響を聞いてみると、「あなたは腿に発症が見られるので、目には特に影響はありません」と一笑されました。

ただ、先に上げたオムロン公式ページの情報によると、目の周りで帯状疱疹が発症すると、目にも炎症の影響が出てきてしまうので、角膜炎とか結膜炎を引き起こす場合があるそうです。そもそも、中高齢者は小生のように既に目の病気を抱えている場合があるので、さらなる治療の対応が必要になってくるようです。

教訓は今回も同じ?

診断を受けてから一週間。薬のお陰で、しびれ、痛み共に軽減されましたが、まだ完治していません。思ったよりも、時間がかかっているようです。

整形外科医、そして眼科医にも同じことを言われました。「とにかく栄養を摂って、体調管理をしっかりしてください」。仕事が忙しい中、知らない間に、ストレスや疲れがたまっているものです。中年の我々にとって決して軽視できないアドバイスだと、今回、また思い知らされました。■